ダーウィンの言葉について
令和2年度版中学校週案の127ページに、チャールズ・ダーウィンの名言として次の言葉を掲載しました。
大きいものが生き残るのではない。賢いものが生き残るのでもない。変化するものが生き残るのだ。 |
この言葉にはいくつかのバリエーションがあり、多くの名言集などにチャールズ・ダーウィンの言葉として紹介されています。ところが、これはチャールズ・ダーウィンの言葉ではないという説が正しいようなのです。
東北大学の千葉聡教授は「実はこれはダーウィンの言葉ではない。彼の考えでさえないのだ。科学史家の調査によれば、これは元々1960年代に米国の経営学者レオン・メギンソンがダーウィンの考えを独自に解釈して論文中に記した言葉であった。それを他者が引用を重ねるうち少しずつ変化して、最後にダーウィンの言葉として誤って伝えられるに至ったものである」と述べています。
また、ケンブリッジ大学のダーウィン書簡プロジェクトは「ダーウィンが決して言っていない6つのこと」の1つめとしてこの言葉を挙げています。
だんざ出版としては、これらを含めたいくつかの情報とダーウィンの思想を検討し、この言葉はダーウィンが言ったものではないと判断しました。今後、この言葉をチャールズ・ダーウィンの名言として紹介することは致しません。検討不十分なまま掲載したことをお詫びいたします。
東北大学千葉聡教授の考えが掲載されているサイト
ケンブリッジ大学ダーウィン書簡プロジェクトのサイト
|